ファイヤースターターってすごい便利!
先日、縄文時代から行われていた「きりもみ式発火法」に挑戦し、無事に成功しましたが、この「きりもみ式発火法」は、古代の火起こしを体験するという意味では、大変有意義なものでありましたが、これを毎回実践して火起こしするのは現実的ではなく、大変です。
火鑽棒(ひきりぼう)と火鑽臼(ひきりうす)を使用して、摩擦熱を発生させて火を起こすという原理を理解できたこと、子どもにもその大変さを実感してもらえたこと、から私の当初の目的は達成できました。
この「きりもみ式発火法」が手間がかかる発火法であることから、以降、紐きり式、弓きり式、舞きり式へと発展していったのだと思います。
あわせて摩擦熱式発火法ではない方法として、火花式発火法が発見され、当初は黄鉄鉱と石を使用したものから、進化してゆき、日本ではおなじみ、時代劇などでもよく出てくる火打石を使用する方法へと発展していったのだと思います。
火花式発火法は、以前の投稿でご紹介したとおり、火打石と火打金を打ち付けることによって、鉄が削り取られ、摩擦によって生じた火花が火口に落ちて火がつくものです。
ファイヤースターターを使って火起こしやってみた!
きりもみ式発火法にて火起こしが成功し達成感に酔いしれている中、ふと火花式発火法であるファイヤースターターを使ったらどうだろうか、と思うにいたり、実践してみることにしました。
用意するのは、ファイヤースターター、ナイフ、麻紐の3点です。これさえあれば、火はつきます。ファイヤースターターにも付属の専用ストライカーがついていますが、ナイフの峰を使った方がより簡単に火花を起こすことができます。
使用するナイフは、上記の写真のように峰の部分のエッジが立っている方がファイヤースターターにより引っ掛かり安いのでおすすめです。私は、モーラーナイフのガーバーグを使用しています。
火起こしの手順は以下のとおりです。
まず、麻紐を解いてフワフワの繭玉のような状態にしておきます。これにナイフとファイヤースターターを使って、火花を起こすというか、火花を飛ばして火をつけるというものです。
購入した直後のファイヤースターターは、金属部分が黒くコーティングされており、それがあると火花を起きにくため、使用する前に削り取ってしまうと良いです。実際、私も何回か試して火花が起きなかったので、このファイヤースターターは不良品なのではないか、と思ってしまいました。
そこで使用方法を調べてみると、黒いコーティングがあると火花が起きにくいと解説があったので、その通りに、黒いコーティングを削ってから再度試してみると綺麗な火花がおきました。
実際に使用したファイヤースターターが上記の写真です。使用した部分は、金属の銀色が見えていますね。その周りの黒い部分がコーティングされている部分です。黒いところを擦っても火花は起きにくいので、少し削って銀色の部分が見えれば火花はつきやすい状態となります。
上記の写真のように、ファイヤースターターの上にナイフの峰を垂直に当てて、手前から奥に勢いよくナイフを擦るだけで簡単に火花がおきます。力を入れすぎると火花がかなり遠くまで飛んでいきますので、向きや力加減を調節して火口に当てると良いと思います。私も最初力一杯やりすぎて火花が目標を大きく超え、1メートル位先に着弾しました。
ファイヤースターターなら小学生でも簡単に火起こしできる!
このファイヤースターターを使用した火起こしは、きりもみ式等の摩擦式発火法とは比べ物にならないほど、簡単に火起こしができるので、力の弱い子どもでも簡単に火起こしすることができます。
実は、きりもみ式発火法で私は火起こしすることができましたが、次に挑戦した小学生の娘は30分頑張ってくれましたが、火起こしすることができませんでした。やってもやっても煙すら起きないので、徐々に機嫌が悪くなってしまいました。これはマズいと思い、何か別の方法で成功体験を感じてもらって、機嫌を直そうと考え、急遽、ファイヤースターターによる火起こしを提案しました。
娘は、オピネルのナイフを持たせて気を削らせて遊ばせたことはありますが、ガーバーグのような大きなナイフを使うのは初めてなので簡単に使用方法をレクして、お手本として見せてみて、実際にやらせてみました。
すると最初は苦戦していましたが、すぐにコツを掴み、たやすく火花を発生させられるようになりました。やはり、火花式発火法は、少ない労力で簡単に火を起こせるので、大変便利です。
実際にファイヤースターターによる着火を動画にまとめましたので、ご覧ください。